自分で綿花を育てて、それに与えられた時間と関係性を表現しました。写真に少し解説を添えています。
この作品は昨年の個展「綴る」で初めて発表したものです
漆と糸を使用しているのですが、私の繋がりのある土地の
ご興味があれば、下にスクロールしてもらえれば「綴る」の個展の様
この山は沢山の来場者を影で包み、迎えることが出来まし
梅田スカイビル周辺のお店で行われている、ART machi散歩のイベント関連のART machi クリスマスに参加したものです。
アートが生活空間にあるのを体感してもらえるような展示
アドバイザー:長尾崇弘(京都造形芸術大学非常勤講師╱SANDWICH アシ
照明デザイナー:小川ユウキ(デザインオフィス ルミノシティ ライティングデザイ
撮影:山地憲太(シンセキ さまざまな分野のプロデュース集団)
2015年9月24日―29日高木あすか個展「綴る」
綴る・・・欠けたり破れたりしたところをつぎ合わせる。
今回、私は 「私の山」を表現しています。
私は山育ちで、山の大きさ、隆起、山に入った時の木々の木洩れ日が好きです。
この山は欠けていたり、破れているところをつなぎわせています。
私は他人の良いなと思ったところ、
感動したところを学びたいと思います。
私は周りの人に影響されながら、私を培っています。
私のもちきれないもの、できないこと、
を他人に補ってもらっています。
培ったもの、もらったもの、頼るもの、それらをつなぎ合わせて、
山を編み、強い形になるよう漆で包み、固めました。
そして
作品を見て、何か を感じたならば、私とあなたには共有する
何か があります。
私 の中に あなた がいます。
あなた の中に 私 がいます。
この山は「私の山」です。
でも、「あなたの山」です。
*撮影者・山地憲太
漆の特性を活かした新しい美術作品を作ることに挑戦した個展が、この度おかげさまで第三回目を迎えることができました。
本来ならしなやかにたわむ糸が、漆の頑丈にする特性によって立体物として自立することを得ています。
今回はひとつの空間を作るのをテーマにレース糸を編み、漆で固めたもので空間構成しました。濡れたような光を写す漆黒と、織りなす糸が落とす影によって、深淵な森の息づかいや、神秘的な世界を描き出せればと思っています。
*撮影者・山地憲太
漆芸作品としては、主に乾漆や脱乾漆と言われる技法が使われます。乾漆とは発泡スチロールで原型を作り、それに麻布を3枚貼り付け、土と下地漆と水を混ぜたもので形を整え、塗り漆を塗って仕上げていく技法で、発泡スチロールは中に入ったままなのですが、脱乾漆は発泡スチロールを抜いて、厚さ4ミリ程度の形状を記憶しているものです。阿修羅像などにもこの技法は使われています。
私はこの基本となる技法を使って、漆を使う意味のある新しい表現方法がないかを考えながら作品を作っています。なので、今回の作品は漆を塗って乾かすと強度を持たすことができる特徴を活かし、柔らかい糸を使って形を作りだすことを基本に作品を作りました。
作品の形や全体の意図としては、物体として作ることによってこの世に存在させることができることと、作り出すことでしか存在されないことから、現実にないものを作りたいというのがあり、空想上の動物を作り、想像や伝説の中では存在しているけれど、いない、人の想像ではいるが実際に存在をみることはできない、見えそうで見えないという雰囲気を作り出しました。
部屋は暗く、スポットの電気のみで構成されていて、入ってくる方に夏の日差しの雰囲気とはちがうギャップを感じてもらうようにしていました。そこで一番に出迎えてくれるのが、ウサギのような形をした生き物で、耳としっぽは鳥の羽です。振り返りながら来訪者を中の世界へ誘っています。
先に進んで左手に、角のような枝があり、なにか生き物のようなものが見えます。そのものは胴体しか見えないのですが、鹿のようで、鱗の模様があります。それは中国の一角獣の麒麟を模しています。
そして次に控えているのは馬のようなもので、糸の胴体に一部分光っていうところがあります。それは鳥の翼を折りたたんだようになっており、神話のペガサスを模しています。
そして、まわりに糸の線の影を落としているのが、新しい命を宿すものであり、外からは見えないけれど、想像できるものです。そしてバックに臨月を示唆する月のようなものがあります。